益子、一期一会(益子プチガイドマップも作ってみたよ)

遅めの夏休みに、益子にいってきました。
仕事でおつきあいのある方々に「あ、夏休みですか!どこか行かれるんですか?」と聞かれては、
「益子です……」ともじもじ言い、「…………あ、あー!益子焼の!茨木?あ、群馬でしたっけ?」などと言う会話を繰り返すはめになったので言っておきますが、益子は栃木県です。

でも「益子」て聞いて、100人中100人の勢いで「益子焼」て連想するのはある意味すごいですよね。
もちろんわたしが益子にいった理由も益子焼です。器が好きなんじゃい。


とてもとても良い旅だったので、お店などを紹介してみようと思います。


夫婦共々車の免許が無いので、益子には電車で行きました。
益子駅真岡鐵道という、SLも走っている鉄道にあります。残念ながらSLは見れなかったけど、車窓からは広い空と広い畑が見えました。


益子駅は小さな駅。
町を基本的には1本の大きな通りが貫いていて、駅から道沿いに歩いていけば、ちらほらと器やさんが現れてきます。
駅から近い順(大体です!)に、印象に残ったお店を書いてみます。


あっその前に。最初に通りすがった、自転車にのった小学生の女の子が挨拶をしてくれた!!!
結構感動してしまいました。が、動揺したのとあっという間だったので、「こんにちは」と言えませんでした。
ありがとう!「こんにちは!」(遅い)


民芸店ましこ

素朴な雰囲気のお店。
どうやら人間国宝の濱田さんがこのお店の名前をつけたらしい、由緒正しい感じのお店ですが、気軽に入りやすい雰囲気です。
作家さんの器を中心に置いているんだと思います。
わたしはこちらで、丁度欲しかった平たい取り皿のイメージにぴったりなものがあったので、購入しました。


tete cafe&gallery

若い感性のにじみ出ている、おしゃれな雰囲気のかわいらしいお店です。
とてもこじんまりしています。
器も、「陶芸とか興味無い……」というような若い女の子でも「かわいい!」て言ってくれそうな、ガーリーな雰囲気が漂っています。


陶庫

洗練されていて落ち着いた雰囲気のお店。店内はやや広く、この日も個展が行われていました。
器の品揃えもなかなか素敵でした。


G+OO(ジープラスツーノウツ)

おしゃれであたたかい雰囲気のお店。
置いてある器にすごく愛情が感じられ(もちろん他のお店だってそうでしょうけど)て、印象が良かったです。
陶器を使ったアクセサリーなんかも置いてありました。
わたしはここでは近藤賢さんという方の器を買いました。早速サラダなんかを盛ってます。


大宿窯

実は、もうちょっと駅から離れた先の駐車場のような広場のようなところで、テントごとに色々売られているスペースがありまして、そこで丼をかったのです。
で、そのときに「お店もあるんですか?」と聞いたところ、大宿窯さんだということで、店舗も見させてもらいました。
お丼はこちら。


大誠窯

店舗はあまりきちんと見てないのですが、ここには「登り窯」があり、そちらを眺めさせていただきました。
とても素敵だった。ここで作業しているところも見てみたい!


やまに

やまにの何店舗かが集まっているので、なんというかすごく「町の中心」「観光センター」のような雰囲気が漂っています。
器のお店はとにかく広く、大量の陶器が集まっていて圧倒されます。
わたしは2日目のお昼をここの「お食事処やまに」さんでいただきました。実はあんまり期待してなかったのですが、わたしの食べた「かき揚げもりそば」は結構美味しかったです!!
おそばもまぁまぁ美味しいし、かきあげがすごい大きい!かきあげはお出汁の他に、抹茶塩やカレー塩もあったのがわたし的にはポイント高かったです。笑


見目陶苑

こちらもオシャレなギャラリー、そしてカフェ(KENMOKU)です。
この日は若い方の個展をやっていました。
カフェは夕方に入ったせいか、ランチメニューは豆腐丼の1種類しか残っていなかったので、豆腐丼をいただきました。
おいしかったです!ご飯は雑穀米で、お味噌がのっていて。お味噌汁が陶器で出てきたのが新鮮でした◎
カフェで働いている方も、若い女の子でオシャレさんな感じでかわいらしかった♪
ちなみに、こちらは次の日のお昼に通りかかったときはお店の外まで人が並んでおり、かなりの人気スポットなんだと思います。


antiques道具屋

こちらは器のギャラリーではありません。名前の通り、アンティークショップ。
店内はかなり広く、そしてわたしの大好きなようなもの(=古くて素敵ななんやかんや)がたくさんあって鼻息荒く見回りました。
やー素敵だった。


道祖土 ましこgallery walk2010

これはお店ではなくてイベント名です。
丁度、益子の陶芸広場でイベントが行われていて、たくさんのテントが並んでいました。見れてラッキーだった。
陶器に限らず、いろんな「ものづくり」の方が出品されていて、とても楽しかったです。
ここではこの器を買いました。作った方の名前をメモしそびれてちょっと落ち込んでます……。
この広場までくると、駅から城内坂を通り1本道だった道は、丁度、県道230号線にぶつかります。


STARNET

県道230号線にぶつかったら、右に曲がってしばらく歩き、池が見えてきたら、そこを右に入ったところにこのギャラリーはあります。
STARNETはおそらく益子で最も有名なギャラリー(兼レストラン、コンサートホールなども)。
数多くの雑誌に取り上げられ、そのセンスと感性を以て益子のリブランディングを成し遂げたお店として広く知られています。
お店は非常にオシャレで洗練された雰囲気。この感性を益子という町に持ち込み、成功させたのは凄いなぁ。
ただし個人的には、もうちょっと作り手の気持ちとか風土が伝わってくるようなお店が好きです。
(レストラン「山の食堂」にも行きたかったのですが、今回は器に財産をつぎ込むことにしたので、結局行きませんでした。)

写真はSTARNETに向かう道で。(STARNET外観ではありませんよ!笑)


益子陶芸村

県道230号線にぶつかったら、左に曲がってちょいと歩くと、益子陶芸村があります。
ここは小さなお店が5、6軒集まっていて、そのうちの1軒でこの器に一目惚れ。
同じ器がもう1つあったんだけど、「それよりこっちの方が素敵だね」と話していたら、優しそうな御婦人が「そうでしょう。こっちの方がいいでしょう。」と話しかけてくれました。
「なかなか無いでしょう、ピンっとくる器って。」とおっしゃるので、「そうですね、すごくいっぱい見ましたけど、見る量が多ければいっぱい見つかるってものでもなくて、ピンとくるものってほんの数点ですね」とわたしもお話しました。
というわけでお買い上げです。


そして、この陶芸村の中にある「相玄窯陶芸教室」で、陶芸体験。
ろくろに挑戦してみました。
あらかじめyoutubeの動画とかで見て、「えっ難しそう……」と及び腰になってしましたが、難しそうな工程は全部先生がやってくれました……。
そしてそれにも関わらず超へたくそなわたし。
一緒に体験していたご家族など、お子様とお母様が次々と作り上げていくのにわたしは全然出来ず、ご家族のお父様に「むずかしいですよね!」と励まされる始末でした。
全然自分の思う通りにならないし、土は厚ぼったくなっちゃうし、でもすごい楽しかった!!


森のガーデン・益子

宿泊したのはこちら。
ご家族でやってらっしゃる、あたたかくて気持ちのいい宿でした。
お料理も家庭料理っぽい感じでとてもおいしかったです。お風呂は、木(ひのき?)の広めのお風呂で、貸切にできます。気持ちいいー!
あとなんといっても、アロマサロンがあるんですよ!!というかお嬢さんがセラピスト(超かわいい)なんですよ!
せっかくなので1時間のコースでやっていただきました。
東京に比べてとっても良心的なお値段です。
そしてすごく気持ちよかったです。この細くて小さい女性のどこにこんな力が……ていうか何その手の動き!?みたいな。
ちなみに翌朝は「疲れがとれてスッキリ♪」というより、今まで隠れていた疲れがドーッと出る感じでびっくりしました。
あっあとポメラニアンのココちゃんがいて可愛かったですー!!!すぐおなか見せちゃうのかわいいーーーー(*・-・)


知床窯 益子・星の宮陶房

最後に。
このお店は道のりで言うと、陶庫さんとG+OOさんの間くらいにあるのですが、2日目の最後になにげなく立ち寄りました。
店内の器はどれも本当に素敵で、入り口から数歩の時点でこの旅で一番胸がときめいた、と言ってもいいくらいだったのですが、店の奥の棚においてあったある器に、目が吸い寄せられました。
天目茶碗。抹茶椀です。


美しすぎてびっくりした。びっくりしすぎて涙が出た。
もうずっと見てたい。
海のような、宇宙のような、夜のような。オーロラのような銀河のような。星のような月のような。
知床の自然が宿ったかのような器です。
言葉にすると大変陳腐なのですが、とにかく惚れました。
お店にいた女性が、「夫が作っているんです」と話しかけてくれました。そしてお茶碗について、作り手としての興味深いお話を聞かせていただきました。
「作る時はもう一瞬で作っていく。特に抹茶椀は、気合いが入ってないと作れない。器に一本芯が通ってないと駄目」とかそういうお話。
そしてその後、お値段であきらめて駅まで帰りかけたりとか作っている旦那さんが登場したりとかその他ここではお話しできないドラマチックなあえやこれやが起きて、もう人の温かさにベソかきながらわたしは益子を後にしたのです。
(ドラマチック部分を聞きたい方はあみこをお茶やお酒に誘ってください。笑)
素晴らしい奥様、素晴らしい作者の旦那様。そして器。
この方たちに出会えただけで、益子に行って良かった。です。


その器がこちら。
写真では美しさがなかなか……むつかしい! 見たい方はあみこ宅へお越しください。笑
こんなお茶碗その辺に転がしておくわけにもいかないし、とりあえず大切にしまっております……。
元気がないときとかに引っ張りだしてきて、見よう。
ていうか、お茶を習って、ちゃんと使おう。使いたい。そう思わせてくれた器でした。



他にも行きたいお店、カフェ、宿などたくさんあったし、あとなんか観光スポット的なところにまったく行かなかった……苦笑。
というわけで、そういうのもひっくるめたgoogle mapを作成しました。
行きたい方の参考になれば!
(あと文章が非常に乱雑ですみません。)



より大きな地図で 益子 を表示




益子、すごくすごくいい町でした。また行く!