数学で犯罪を解決する


ちょっと前から読みたいと思っていて、ついに読了!
最近読んだ本の中でもかなり面白い本だったので興奮気味にご紹介。

アメリカで大人気らしい、FBI捜査官の兄を天才数学者の弟が数学を使って助け、犯罪を解決する!という内容のドラマ「NUMB3RS」の、一種の解説本です。
幾何・統計・確率など多様な数学を使って、どのように事件を解決するのかを丁寧に解き明かし、その数学理論の背景なども紹介しています。

色んな方が「おもしろいヨ」と薦めていたので、科学本好きのわたしとしては飛びつかざるを得ませんでした。
で、一番驚いたのがですね、大変私事なのですが、「あ、ちょっとそれもしかしてわたしが大学のときにやってたことじゃない??」ていうことです。
わたしは大学のときに政治学科で計量分析を使っていた(学部生レベルですが・・・)ので、ちょっと「ロジスティック回帰分析」とか「主成分分析」「クラスター」とかいう単語が出てきただけで「ああ懐かしき日々・・・ロールズ・・・原理・・・」と思い出モードになってしまい、「ていうかあまり数学の式とか考えずにとりあえず理解するとこだけして、SPSSとかAMOSとか使ってたけど、もっと数学的な部分をちゃんと勉強しといてもそれはそれで面白かったんじゃないかしら」などと今更過ぎることを考えたりしていました。

ええまぁそんなことは置いておいて、ものすごーく単純な感想を言うと、数学は本当に色々なところに使われているんですねぇ。
なんていうんだろう、世の中でどのように数学の理論が、現実の社会にちりばめられているか、っていうのはわたしのような文系人間にはちっともイメージがわかないのですよ。
なんとなく、「色んな研究とか、開発とか、身近なところで言えば建築とか?」・・・大雑把すぎにも程が在る!苦笑
とにかく具体的なことは全くわからない。
その具体的な部分、多くの人の目には残念ながら無味乾燥にうつってしまう数式が「意味を持って動き始める」瞬間、そこを少しでも知ることができたのはすごくワクワクすることでした。
このドラマで使われている数学はかなりの割合で現実に基づいた事実と断言して差し支え無いようで、またそれがワクワクを増長させる。
やっぱり科学って面白いんだ。

一部の人には有名!?ですが、わたしは数学が全然できない女子高生でした!あはは。
中学生のときはまだ良かったのですが・・・高校になってからはもう全然駄目。
誰かさんがmixiの紹介文に「数学以外にはめっぽう強い」と書いてくれましたが、たぶんその通りで、生粋の文系人間です。
立場上色んな方面に申し訳ないので、これ以上わたしの数学のできなさを語るのは自粛しますが、とにかく駄目でした。笑

でも嫌いじゃないんだよ。
文系だけど、歴史と同じくらい、科学はずっと好きでした。
小学生のときから「宇宙」好きだったし、中学生のときは元素についてひとりで調べてたし(暗い・・・笑)、漫画の影響でバイオ関係に興味もってそちら方面の本読みあさってたし。
一番大きいのは、高校1年生のときに読んだ「複雑系」。

とんでもないほど影響されて、一時期「理系にいこうかな・・・(無理無理無理)」の禅問答を繰り返したくらい。
それから、ずっと今まで、科学は大好き。

科学はおもしろいしそれなりに興味持てるけど、数学はできないし拒否反応、っていう人、結構いるんじゃないかしら。
そういう人にも、この本はお薦めです。(でも、うーん、そういう人にとってはちょっと長いかも?笑)


もっと、数学を含めて、科学の面白さを色んな人に伝えられたらいいな。特に、子どもたちに。
自分は全然、ぜーんぜん難しいことはわからないけど、でもそういう面白さを伝えられる人たちのお膳立てがしたいなぁ。
アーティストに対するキュレーターのような。科学者に対するキュレーター。
最近はそんな夢も育てつつある、あみこでした。