ぎんざ 平つか

このあいだのお休みの日に、とても久しぶりに銀座にいってきました(実は一昨日もお仕事前に行ったのだけど)。
銀座は、わたしにとって遠いような近いような不思議な街。
小さい頃から時折母と舞台鑑賞や食事に出かけたことがあるし、友達と何回か映画やアート鑑賞にもきている。
何より3年間続けたバイト先に近いので、バイト先のお偉いさんやお姐さんに美味しいお食事に連れて行っていただいたり、はたまた友達と飲んだり、意外とよく足を踏み入れていた街なのでした。
(「お姐さん」という雰囲気なのでそう言いましたが、いわゆる「ママさん」「芸者さん」ではないです。
というかバイトはきらびやかな夜のバイトではありません。時間帯は深夜であろうとも、新聞社の大変地味なバイトでした。)

さて、それなのに「遠い」気がするのは、自分がちっとも「いわゆる銀座」の顔を知らないからです。
昔ながらの敷居の高そうなお店、高級ブランド店、夜の社交界、その名を轟かす有名レストランや料亭、などなど。大変貧弱なイメージですが。笑
そしてそういうものが若者の憧れだった時代はおそらく遠くの昔となり(六本木・恵比寿とかのほうがカッコいいイメージなのかも?)、現在の銀座のイメージは、
「やや高齢の方が多く集う、昔はハイカラだった高級商店街。今でもゴージャス感・権威はあるけれども、別にわざわざそこで遊ぼうとは思わない。」
というような感じなのではないでしょうか。
あくまでわたしの考えなので、他の人がどう思っているかは全くわからないのですが・・・。

でも、わたしは銀座が結構好きなのです。
銀座のことは全く知らないけれども、
昔訪れた「スエヒロ」で、ボーイさんが幼いわたしのコートを脱がせて、持ってくれたこと。
暗い照明と、えんじ色の絨毯に圧倒されたこと。
バターに細かい細工が施してあって感激したこと。
そんな小さなことが、わたしの銀座への印象を素敵なものにしている。

そして先日立ち寄った「ぎんざ 平つか」というお店。
銀座8丁目金春通りにある、大正3年創業の文具小物と江戸指物のお店です。
前から訪れたいと思っていて、ちょっと緊張しつつ初来訪。
こじんまりとした店内に並ぶ祝儀袋、木版手刷りの便せんや葉書、小さな江戸小物、和家具などが並べられていて、どれも粋で、丁寧で、愛らしくて、繊細で。素敵なこと!!
すっかり惚れ込んでしまいました。
そうそう、前述した江戸指物とは、釘を一切使わずに、木を組んで仕上げる木工芸品だそうです。
平つかでは、この指物に布をはって仕上げていて、その布は主に京都の「龍村美術織物」さんのものだそう。
わたしが贈り物用に購入したちり箱にもこの龍村さんの布が使われており、柄は正倉院の中にあったものを復元した柄だということでした。
素敵なんだー、これが。
贈り物以外にも、自分用にたくさん葉書を買ってしまいました。素敵すぎて使えない!けど使いたい!

ちなみにこの日の銀ブラ(死語ですかね)は、他に松屋、genten、ジョン・スメドレーなどをうろうろして終了。
「平つか」をきっかけに、もっと銀座のいろいろなお店を知れたらいいなぁ。
わたしにはまだまだ敷居の高いお店がいっぱいあるけれども、、買えなくても、ちょっとでも触れたい。銀座の「粋」に。
そこには本当に職人さんが一生懸命受け継ぎ受け継ぎした技術とか、妥協しないものづくりの姿勢とか、そういうものが詰まっている気がして。わたしはそういうものに触れたいのです。

そして銀座の街がもっと素敵になりますように。
具体的にどうなったら「もっと素敵」になるのか、わからないけれども、も、も。むー。


雑文失礼いたしました。

それでは皆さま、おやすみなさい♪