わたしの好きなもの2:COFFEA EXLIBRIS

だいぶ前のお休みの日に下北沢に行ってきました。
「行ってきました」ていうとあんまり普段行かない場所のようだけど、しょっちゅう行きます。


この日の目的は、新しくなったミケネコ舎に行くことでした。
ミケネコ舎が入っていた露崎館は昨年末に取り壊され、
今年の3月に、名前を新たにして下北沢の別の場所での営業を開始しています。


新しい名前はCOFFEA EXLIBRIS。EXLIBRISとは本の蔵書票のことです。
蔵書票好きなわたしにとっては嬉しい名前。ミケネコ舎、という名前も大好きだっただけに、ちょっと淋しいけれど、でも素敵だと思いました。


ただ、実際訪れるまでは、かなりマイナスの意味でどきどきしていたのも事実。
だってミケネコ舎が好き過ぎたし、あの空間が好きすぎた。
あの露崎館があるからこその空間だと思っていたし、場所が変わったらやっぱり空間も変わってしまう、と思っていました。



訪れたCOFFEA EXLIBRISは、確かに別の空間でした。


もう細い階段を登ることも、ギシギシ言う廊下も通らず、お店は歩道に面してひっそりと佇んでいます。
小さいお店、と聞いていたけど、中に入ると、小さいながらも広がりのある空間。
マスターと奥様はもちろん変わっておらず笑、机や椅子も変わっていない。
なんだかちょっと恥ずかしくて、そっと席につく。


わたしたちが座った席の横の壁には、なんとなく見たことのある「もの」が。
それは、露崎館のミケネコ舎にあった、「窓枠」でした。
わたしはこの窓枠が大好きでした。


窓枠は、白く色をぬりかえられて、そっと壁にかかっていました。
もうこの窓枠越しに、茶沢通りを見下ろすことも、道路の向こう側にある古い松の木を眺めることも無いけれど、
今度はこの窓枠の方が、お店にくる人々のことを眺める番になったのかもしれない、と思いました。


この窓枠以外にも、露崎館から移ってきた物がいっぱい。
床もひっぺがしてきた、とマスターは言っていました。


古いものが、こうやって新しい空間で生まれ変わって、素敵です。
言葉にするとわりとありふれていることなんだけど、その素敵さがこんなに心に滲みたことは、あまり無かった。


もちろん、珈琲も相変わらず絶品で。
他にも好きな珈琲屋さんはあるけれど、わたしはやっぱりミケネコ舎・・・ではなくて、COFFEA EXLIBRISが一番。
ここの季節ごとのブレンドが、楽しみで楽しみで。
お絵描きみたいな、味がするのです。マスターのイメージがたくさん詰まった、深くて、たくさんの色彩にあふれるような、味。
大好きです。


そうそう、この日はもう1つ素敵なものに出会いました。

ふらっと入ったアンティークのお店で出会った時計。
一目で恋に落ち、値段を聞いてみると、「売約済み」とのこと。お値段は25万だったそうで・・・でも買ってしまいそうな勢いでした。笑



ではでは!